タンパク質N末端に非天然アミノ酸を導入する方法およびde novoバインダースクリーニングに関するプレプリントをbioRxivで公開しました。
- Naohiro Terasaka
- 5月26日
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以下のプレプリントをbioRxivに公開しました。生命創成探求センター・分子科学研究所の岡本泰典准教授との共同研究になります。
H. Furukawa, Y. Okamoto, N. Terasaka*. Artificial initiation codons and engineered initiator tRNAs enable N-terminal noncanonical amino acid incorporation in intact cell-free translation systems. bioRxiv (2026)
非天然アミノ酸(ncAA)をタンパク質のN末端に導入する技術は、タンパク質内部の配列への影響を最小限に抑えつつ、新たな機能を導入できる手法です。しかし、無細胞翻訳系を用いた高効率な開始コドンncAA導入系では、系からメチオニンまたはメチオニルtRNA合成酵素を除去することで天然のメチオニン翻訳経路を抑制しているため、内部にメチオニン残基を含むタンパク質への適用が制限されます。
本研究では、特定の因子を除かない無細胞翻訳系において、タンパク質N末端へ選択的にncAAを導入可能な直交型翻訳開始システムを開発しました。まず、再構成型無細胞翻訳系において全64種類のコドンから生じるバックグラウンド翻訳開始活性を網羅的に解析し、バックグラウンド活性の低い人工開始コドンを同定しました。次に、選択したコドンを認識し、ncAA依存的な翻訳開始を可能にする 改変開始tRNA(tRNAIniTx)を設計しました。最適化された CAC/tRNAIniTx ペアは、メチオニンやメチオニルtRNA合成酵素を除去することなく、N-biotinyl-L-phenylalanine の高効率なN末端導入を実現し、90%以上の導入効率を達成しました。さらに、本システムは p-azido-L-phenylalanine や、大腸菌抽出液ベースの無細胞翻訳系にも拡張しました。最後に、N末端をビオチン化したタンパク質を精製せずにストレプトアビジンセンサー上へ直接固定化することで、計算機で設計した Brd4BD2 バインダーを biolayer interferometryで解析する系を実証しました。


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